アーティスト特集 第2弾 ドリーム・シアター

第三回

ドリームシアター
『IMAGES AND WORDS』期



新ヴォーカリストの確立

ファーストアルバムにおいてVo.であったチャーリー・ドミニシが解雇される。それを追って、ドリームシアターは成功のために、メタル・レーベルであるメカニックの契約から開放されるべく戦った。そして、シンガーのオーディションの準備を始め、次のアルバム『イメージズ アンド ワーズ(IMAGES AND WORDS)』の曲を書き始める。ヴォーカルの座が決まらないこの時期に、新アルバムの曲の大半は書き上げられた。

新シンガーを求めて、彼等は200名以上のオーディションをする。その中には、元フェイツ・ウォーニングのフロントマン、ジョン・アークもいた。だが、様々な理由で採用しなかった。

1991年に、一本のテープがカナダから届く。ジェームズ・ラブリエという男からであった。彼は、即座にニューヨークでのオーディションを促される。そして、ちょっとしたジャム・セッションの後に、フル・タイムのシンガーに起用された。

ラブリエ起用後、数ヶ月の間、彼等はギグを再開し、これまでに書き溜めた曲にヴォーカル・パートを埋めていった。

こうして『IMAGES AND WORDS(イメージス アンド ワーズ)』は完成し、92年にリリースされた。


新規レコード契約

この時期に、メカニックに代わり、ATCO RECORDS(現EastWest)がドリームシアターと契約を交わした。

レコード会社との新契約の際には、ディレク・オリバー氏の暗躍があった。ドリームシアターは前作『WHEN DREAM AND DAY UNITE』を上梓した折、KERRANG!誌にて最高度の評価を受ける。そのレヴューを担当したのが、オリバー氏であった。彼は、後にATCO RECORDSA&Rとなっていた。

ドリームシアターは前作を発表した後、ドミニシ(Vo.)の脱退やメカニックとの契約問題などで短期間活動の幻のバンド状態であった。その才能を埋もれさせるのを惜しんだのがオリバー氏であり、積極的に尽力した。それゆえに、ATCO RECORDSとの契約も順調に進んだのである。


曲作り

23通りのやり方で楽曲は仕上がってゆく。

バンドのメンバーの一人がアイデアを持ってくる。例えば、ドラムのマイク・ポートノイがあるビートを持ってきて叩く。そこに他のメンバーがジャムっていき、何かを感じたメンバーがこういうプレイはどうか?と雪だるま式にアイデアを出しあっていく。全てテープに録音してあり、スタジオの黒板にアレンジも書いていく。

pull me under」「under the glass moon」などがこの方法によるものだ。

二つ目の方法は、一人で曲作りもアレンジも終えてしまうというもの。だが、結局は全員でアレンジを加えていくのでどうなるかは分からない。

「アナザーデイ」「サラウンディド」「ウェイト・フォー・スリープ」などがこれ。


ジョン・ペトルーチ氏のアドバイス

ギターのテクニックを勉強するのは大切だが、その上に、他の楽器のアレンジやハーモニーを学んだり、音楽理論や耳のトレーニング、曲を作ったりする事が重要だと述べる。

よくうまくギターが弾けることのみに注意しがちだが、ミュージシャンである事は同じくらい大切だと説く。音楽を作り出さないといけない…、と。

アルバムを出す事で、人の輪も広がったと語った。


楽曲紹介

1曲目「PULL ME UNDER」。

スローテンポから始まり、アップテンポとなったり、と非常にドリームシアターらしい。サビに入る前のブリッジの部分のギターのリフが秀逸である。ヘヴィでかつ緊張感がある。このパートに入るギターフレーズも良い。

2曲目「ANOTHER DAY」。

キーボードの伴奏に、リリックな哀愁を漂わせるギターで始まる。夕日が思い浮かぶような曲だ。

3曲目「TAKE THE TIME」。

非常にカッコイイ曲である。ギターの切れ間やアルペジオの中に、ベースの音が際立ち、音と共にフレーズが実にカッコイイ。ヴォーカルパートも高音を張り上げたり、息を抜いたブリージングと実にカッコイイ。拍子も複雑なのでコピーは中々難しいかも知れない。

ギターソロも長く、音数が多く、非常に良い。カッコ良さを感じるのは間違いない。

歌詞も良いので要点を記す。

色々と事を為してきたが、ちょっと息をつき、考え直す時だと感じる。新しい勢いを感じているからだ。重い事態と戦う時だが、目を閉じて、自分自身でよく考えれば必要な事が分かる。TAKE THE TIME!(じっくりやれ!)

4曲目「SURROUNDED」。

ラブ・バラード。ピアノの音が目立つ曲で、歌も切ないメロディが展開される。ギターも感動的なリフであり、アルペジオであり、それはソロの時に爆発するのを感じる。涙ものの曲である。

5曲目「METROPOLICE-PART1The Miracle And Sleeper”」。

これは後に一枚のアルバムとして完成されるコンセプト・アルバム『METROPOLICEpart2 Scenes From A Memory』の序章にあたる。

曲としては、ソロが注目で、ベースソロに注目する人も多いだろう。

6曲目「UNDER A GLASS MOON」。

宗教的なスケールを用いたイントロは、異世界へ身を逍遥させる。個人的にはブリッジの部分のギターの刻みが好きである。歌い易い曲で、歌っていると気持ち良い。歌には不思議な浮遊感がある。

歌詞の意味はよく分からないが、詩的な情景が広がる。夢の中に迷い込んだような、非論理的なロジックの世界である。印象的な言葉が飛び交っている。

                                                             20058  akira

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