| アーティスト特集 第2弾 ドリーム・シアター 第五回 1995年に『A Change of Seasons』 をリリースした。シングルとはいえ、一時間近くの内容だ。オリジナル曲は23分である。もっとヘヴィなヴァージョンがリリース前年のライヴで演奏された。(これは元々1998年に書かれた曲だ)始め、レーベル側は、この曲をリリースしたくはなかった。そこでYtsejamのメーリングリストのファン達が署名運動をし、プリントアウトされた署名書がレコードレーベルに手渡された。数ヶ月の後、この歌はレコーディングされ、ファンへのトリビュートとして発売されたのであった。 この曲は当初、セカンドアルバムに収録される予定であったが、レーベル側に却下されていた。このアルバムの残りの曲は、エルトン・ジョンやディープ・パープル、レッド・ツェペリン、ジャーニー、などなどのライブカバー集となっている。 DTはノートの完璧なカバーをコンサートのアンコールにすることは有名だ。メタリカのマスター・オブ・パペッツやアイアン・メイデンのナンバー・オブ・ザ・ビーストをフルカバーしたアルバムすらある。これらは、ポートノイのブートレグ・レーベルであるYtse Jam Recordsで手に入る。 CDジャケットには、メンバー達個々の個人写真がある。ここでラブリエのポージングに留意して欲しい。まるで眠狂四郎の円月殺法を彷彿させるが如き、謎の構えを見せている。 少し説明しよう。手を八光に開き(注)、胸の前方に差し伸べている。その掌を謎の軌跡を描きながら回転させている。 筆者は、この写真を見た瞬間にジェームズ・ラブリエ氏が真の漢たる事実を再認識した次第である。ここに重大な秘密が隠されている可能性は高い。ブルース・ディキンソン氏もこうしたポーズを取る事があるが、やはり真の漢だからであろう。 プロを目指し、ポージング、アクショニングの研究を為されている方も多いだろう。(それだけをやっているという殊勝な方もおられる)何だ、あのポージングは?という不可解なポージングを取れる事もまたプロへの道の一つである。 (注)…八光流柔術という有名な柔術の流派がある。合気道でもそうだが、柔術では手を取らせ手を開く動作が業の土台にある。この時の特殊な開手状態を八光に開くというのである。少林寺拳法に関わった人も多かろうが、八光に開くと表現する場合がある。開祖が八光流に関わっていた事に由来する。 ジェームズ・ラブリエ氏が八光流と関係があるか否かは、目下事実の確認はない。だが、マイケル・ジャクソンが空手流派・士道館の名誉五段であることから考え合わせれば絶対にないとは誰も言い切れないだろう。ご存知の方があればご一報下さい。 5枚目のアルバム、Falling Into Infinityは1997年にリリースされている。そしてこれはファンの間で論争を呼んだ。何故なら、このアルバムがメインストリームであり、ラジオ向けに作られていたからであった。つまりコマーシャルな作品である事を批判された。もっとも、この論争は長くは続かなかったのだが。 個人的には、これまでにリリースしてきたアルバムの方がキャッチーだし、売れ線なようにも思える。 楽曲紹介 「You Not Me」 出だしが、前アルバム「AWAKE」を思わせるようなミディアムテンポのヘヴィなリフから始まる。 「Peruvian Skies」 妖しげなギターアルペジオの曲。異国のスタイリッシュなバーで毎日かかっているような曲だ。 「Hollow Years」 イントロから叙情的なクラシックギターのアルペジオが展開される。叙情的ではあるが、多少日本の古いドラマとも通じる。シリアスな男女の情を交えた系統のドラマ。例えば最近では「海猫」(伊藤美咲出演)のような。シリアスなメロディ進行がサビの部分では優しくなってくれている。 「Burning My Soul」 ミディアムテンポなヘヴィナンバー。この手のDTの曲は、歌メロがメロディアスではないのが多々ある。もっとメロディアスであっていいと個人的には思う。 この手の曲を好む人は、リズムでノリに乗っているのだろうか?また音自体でだろうか? 「Hell’s Kitchen」 インストゥルナンバー。メロディアスで、ギターのオカズ的な部分も食える。 「Lines in the Sand」 イントロのメロディが秀逸。ベースやギターのリズムに乗ったメロディに乗れる。 「Take Away My Pain」 優しく切ないメロディに、サビの部分で情を強く放出するかのように叫んでいる。非常に良い曲だ。 「Just Let Me Breathe」 イントロからしてノリが良く、後に続く曲にも期待に胸が膨らむ。ドラムとベースのリズムをベースに、ギターのリフが乗っかってくる。リズム優先の曲であり、キャッチーなメロディという感じではない。 「Anna Lee」 切なく美しいメロディの曲。ピアノの旋律が目立つ。そこに効果的なギターが絡む。アダルトで完成されたサウンドという感あり。既にドリームシアターには定番となっている。 「Trial of Tears」 3章からなる大曲であるが、全体的なバランス、曲から判断して完成度は高い。いかにもプログレッシヴなつくりであり、ソロも長いがメロディが良いので、聞き応えがある。イントロやエンディングの旋律は、SF世界に意識を沈潜させるが如きものである。 ドリームシアターは消化するのは大変ではある。学生時代ならともかくも社会人ともなってくると日常に追われ、中々集中的に聴けない状況があったりもしよう。だが、ドリームシアターなどのテクニック的にも高度な音楽を聴いていると他のアーティストの作品への理解力が高まったりするのも事実である。プロを目指す方ならいわずもがな、集中的に聴いてみる事は音楽探求の一助になるかと思われる。
2005年 akira → Next 「第六回 ドリームシアター 『METROPOLIS part2 ~scense from a memory』 期」 へ ← Back 「第四回 ドリームシアター 『AWAKE』 期」 へ
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